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事務局よりお知らせ

現場見学会「流通サービス騎西物流センター」開催の報告(5/25)

2023.07.17

今年最初の「現場見学会」を、株式会社流通サービス様の多大なるご協力のもと、2023年
5月25日に開催しました。
本行事は、協会のビジョンである「協創と実践」を具現化したものの一つであり、現場・
現物・現実にこだわり、会員様(見学先)のご協力のもと、実際に運用されている現場を
見ることで、新たな価値を生み出す源泉にしていこうというものです。

見学先は、埼玉県加須市にある株式会社流通サービス様「騎西物流センター(オルビス
株式会社様東日本流通センター)」となります。
今回、皆さまのご関心も高く、ご案内後48時間で募集枠が一杯になりました。
当日は天気に恵まれ、17社/31名の方々にご参加頂きました。

騎西物流センター外観

【騎西物流センターの概要】
1999年2月、騎西物流センターA棟が、最新の仕分け機器を備えた常温倉庫として稼動開始
となり、引き続き2003年11月、冷凍・冷蔵・常温の三温度帯に対応する騎西物流センター
B棟が完成しました。
B棟1・2階には冷凍・冷蔵スペースとして、冷凍保管庫853坪、冷蔵保管庫866坪、低温荷捌
室888坪(内 低温加工室40坪)を備えており、様々な温度管理に対応した流通加工、倉庫
保管を可能としています。3・4階の常温スペースは2,950坪を有し、仕分け・梱包ラインを
設置できる作業スペースともなっております。その後もA棟増築を迫られるまでに成長し、
2010年6月には延床面積12,623坪にも及ぶ巨大な物流センターにまで発展しました。

今回ご紹介頂いた内容は、オルビス株式会社様の化粧品やサプリなどの通販業務の物流
機能を担っているA棟3階のフロアとなります。

はじめに、株式会社流通サービスの岩澤取締役様から「出荷システム(T-Carry system)
の導入と効果」を会議室にてご説明頂きました。

【T-Carry systemとは】
AGV(自動搬送ロボット)や封函機、方面別仕分け機を組み合わせ「集品から方面別仕分け」
の全工程を省人・効率化したシステムです。

【導入目的】

【新旧システム比較】

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全体説明の様子

見学会説明

全体概要を会議室でご説明頂いた後、2班に分かれて通販出荷ラインのあるフロア内見学が
行われました。

通販出荷ライン(ピックゾーン)

通販出荷ライン(検査ゾーン)

通販出荷ライン(封函ゾーン)

今回導入された330台のAGV(写真)

今回導入された330台のAGV(動画)

会議室に戻り、見学者の皆さまとの熱心な質疑応答もございましたので、その内容の一部を
共有させていただきます。株式会社椿本マシナリーの北村様も同席、一部ご質問に回答頂きました。

【T-Carry system全般に関するご質問】
Q1.今回、最もご苦労されたことを教えて下さい?
A1.今回のシステムで、肝になる部分は検品と梱包でした。
   特に、自動封函機の調整には大変苦労して、お客様・メーカーとともに最も時間が
   かかりました。

Q2.SKU数と出荷件数を教えて下さい?
A2.SKU数は約1,800、出荷件数は月間で約25万件です。

Q3.導入期間や切替期間を教えて下さい?
A3.導入期間は、約5か月かかりました。コロナ渦の影響も受けました。
   新旧システムの切替期間は、1~2日です。環境が同一センター内というメリットも
   あったと考えます。

Q4.今後の課題は、どんなふうにお考えですか?
A4.RFIDの活用や検品・梱包の自動化を検討していきたいと考えます。

Q5.AGVの充電はどのように行われますか?
A5.100電源を使用し、充電不足になると自ら充電エリアに移動して充電されます。
   1回5分の充電で、3~4時間稼働できます。

Q6.現在使われているAGVの特長を教えて下さい。
A6.優れた制御技術により、互いがぶつからずに最適なルートで走行でき、ロボットの
   状態をリアルタイムで管理が可能です。また、現場の環境に合った仕様にするため、
   タイヤだけでも数バージョンあり、5~6年の試行錯誤を重ねてきている。(椿本)

Q7.地震が来たらどうなりますか?
A7.地震を検知したら、止まる仕様になっています。

【その他の質問】
Q8.年間消費電力が大きく削減されていますが、何か見直しをされましたか?
A8.今回、ベルトコンベアを減らした設計をしており、大型コンプレッサーが不要に
   なりました。消費電力の大きな削減にも繋がっています。

Q9.フロア内で何名位の方が働かれていますか?
A9.現在は70名位が9時から17時まで働いています。

ご参加頂いた皆さま、お疲れ様でした。
帰りのバスの車中でもセンターに関連した会話をされていた方々もお見受けし、大変良い
見学機会になったのではないか、との余韻を背中で感じておりました。

最後に、取締役の岩澤様、同じく佐藤様をはじめ、センター内での当日ご説明や受け入れ
準備に対応頂きましたすべての方々に、改めて感謝申し上げます。
どうもありがとうございました。

本年度も合計5回の「現場見学会」を開催する予定ですので、皆さま奮ってご参加下さい。


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